コートをダメにしている習慣「知らないうちに傷むから」 プロたちがやらないこと

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コートの素材別・お手入れの方法は?



ダウンのケア方法

乾燥機でふんわり仕上げる

「中綿をほぐして日陰で7〜8割ほど乾かしたあと、15分ほど乾燥機にかける。そうすることでふわっとした風合いが手に入る。最初から乾燥機にかけると中の羽が傷むためNG」(ハナさん)


ポイントは「羽毛をふくらませること」。たて型の洗濯機だと、浮いてしまうので、ドラム式のほうがダウン洗い向き。洗い方よりもポイントは乾燥法。30分中温で回すと、中の羽毛がふくらみ、ふわふわが復活します(永井さん)


手洗い+しっかり乾燥。洗濯自体はニット用洗剤での手洗いでOK。軽く脱水したあと、きちんと乾燥させきることが風合いを保つポイントです。洗濯絵表示で洗えるダウンかの確認は必ずしてください(鈴木さん)




自宅でできるダウン専用の洗剤

デイリークリーナーズ ダウンジャケット専用洗剤 2,480円/光栄産業 洗濯時、ダウン内の羽毛にかかるダメージや羽毛どうしの摩擦をおさえ、やさしく洗い上げる中性洗剤。おかげで羽毛がへたらず、ふんわりと仕上がる。




毛足の長い冬素材の風合いを保つには?

柔軟剤をとかした水でふく

「ブラッシングでおおよその汚れを落としてから、柔軟剤(帯電防止効果が見込めるもの)を少し入れた水でぬらしてかたくしぼったタオルでふきましょう。ファーの毛足を指でかき分けて、できるだけ根元からふくと、おろしたての風合いに近づきます」(永井さん)


A. リアルファーにはスチームアイロンでふわふわに
表面の毛並みがつぶれてしまったときには、蒸気をあてることでキレイによみがえる。スチームアイロンがない場合はお湯をはった浴槽の蒸気を浴びさせればOK。


B. フェイクファーはブラッシングが大切

ペット用のスリッカーブラシ

ペティオの「プレシャンテ ハードスリッカーブラシ Sサイズ」(1,020円) 「ペット用のスリッカーブラシが便利。寝グセ直し用ヘアスプレーを全体に吹きかけ、スリッカーブラシでブラッシングすると、縮まった毛並みが驚くほどサラサラになり整う」(ハナさん)※本来の使用方法とは異なります。




ファーに最適「良質な馬毛だけを使用」

洋服ブラシ 4,169円/白洋舍 ファーコートにも使える、良質な馬毛を100%使用した贅沢なブラシ。女性でも使いやすいように、サイズ感・厚みなど細部までこだわり抜かれたイチオシ商品です(谷村さん)




メルトン・ウール素材

豚毛ブラシでブラッシング

「メルトン素材のように、厚手のしっかりした生地の汚れは落ちにくいので、豚毛などのかためのブラシでやさしくブラッシングすることが大切。動きのクセや着方、バッグの持ち方などで毛並みが倒れた部分も起き上がり、ツヤ感も復活します」(永井さん)


縮みやすく、色移りもしやすいので、オシャレ着用洗剤で押し洗いを。例えば白ウール。目立ってしまう小さな汚れ落としなら、ベンジンをしみ込ませた布でトントン。すぐ揮発して薬剤のにおいも残りません(永井さん)




実際クリーニングでも使われている名品

毛玉取り用クロスブラシ ハード 4,180円/フレディ レック・ウォッシュサロン(藤栄) 「ブラシをあてるだけで、特許技術で植毛された猪毛が毛玉を絡めとります。簡単なうえ、衣類を傷めにくく、やさしく仕上げられるのがポイント。ウールの衣類に欠かせません。除去した毛玉をとる専用クリーナーつき」(鈴木新さん・フレディレック・ウォッシュサロン)




レザー素材の服や小物をキレイに保つには?

ブラッシングと専用のオイルでケア

「実は、革には目には見えない小さな無数の穴があり、そこにホコリや汚れがたまってしまうとカビやシミの原因に。そのため日々のブラッシングが大切。まずは手軽にできる革用クリームでツヤ出しを。スポンジではなく、いらなくなったストッキングで薄くのばして磨くと、自然なツヤが」(ハナさん)


「日々のケアとしては、きちんとブラッシングしたあと、かたくしぼったタオルでふくこと。からぶきでもOK」(永井さん)

「レザーパートナー」がオススメ。無色透明でどんな色の革にも使え、汚れ落とし・保護・ツヤ出し・はっ水効果が1つで補えるのが魅力。通販サイトなどで購入可能」(ハナさん)




世界トップと名高い防水効果

crep 防水スプレー 200mL 2,200円(編集部調べ) 「リアルレザーやスエードなどについたシミはプロでも落としづらいもの。手入れの難しい素材は買ってすぐに撥水加工を。身につける前に汚れにくくするのがお手入れの第一歩です。簡単に使えるスプレータイプ。持ちもよく、スニーカーなどの水ぬれ防止にもオススメ」(永井さん)




ボアの黒ずみを落としたい!

食器用洗剤でしっかり汚れを落とす

「気になる部分に食器用洗剤をたらして5回以上しっかりともむ。5分ほど放置したあとにぬるま湯で洗剤が落ちるまですすぐと汚れがすっきりとれる。それでも汚れが気になる場合は“酸素系漂白剤”を使うのがオススメ」(ハナさん)


洗えない小物には?

「柔軟剤を薄めたものをタオルにしみ込ませ、気になる部分をふきとる。柔軟剤でコーティングすることで静電気防止にもなるため、汚れがつきにくくなる効果も」(ハナさん)




落ちない汚れはプロにまかせる

応急処置をしてもまだ汚れが落ちない場合は自分で落とし切ろうとせず、プロに相談するのが一番。汚れがついてしまった日から最短でクリーニング店に持っていくのが成功の秘訣(谷村さん)


ウールのコートは季節の変わり目に、クリーニング店での「防虫加工」がオススメ。白洋舍では防虫剤特有のいやな匂いがしない無臭タイプで、大切な衣類を守ってくれます(谷村さん)