少しでも目立ってしまうシワやヨレ。仕事柄、数多くの服を「なるべく早く・元よりキレイに」する必要がある、スタイリストのアシスタントさんに聞き込み。その結果「アイロンよりスチーマー派」が圧倒的多数に。衣類のプロたちも同調した「アイロンよりスチーマーがいい」理由とは?
衣類のプロに聞いた
スチーマーを選ぶべき5つの理由
①プレスいらずで生地を傷めない
「アイロンで直接プレスしなくても、スチームなら瞬時にシワをのばせる。高温による縮みやゴワつきが心配な麻やウールなど、デリケートな素材にも安心して使うことができます」(近藤高史さん/“自宅にいたままクリーニング「リネット」”品質責任者)
②シワのないふっくらとした風合いに
「強力なスチームはTシャツを肌ざわりのいいやわらかな質感に整えてくれます。そのため、着用前には欠かせないアイテムです。あわせてブラッシングも行うと、さらに上質な着心地に」(永松修平さん/OKULAB・コインランドリー“Baluko Laundry Place”、洗濯代行“Laundry Out”)
③高温による除菌対策として
「菌は熱に弱いため、スチームアイロンの高温下では生きていられません。したがって、帰宅後にさっとスチームをかけるだけで、手軽ににおいやかゆみのもととなる雑菌をケアできます」(小石川良美さん/創業70年「とみおかクリーニング」ブランドマネジャー)
④伸びや縮みを元の形に戻せることも
「“高温で縮む”という生地の特性を利用すれば、伸びてしまった部分をある程度戻すことが可能。反対に、軽く引っぱりながらアイロンをかければ、縮んだ部分も少しは伸ばせます」(永松修平さん)
⑤蒸気とともに瞬間脱臭
「スチームのパワフルな噴射により、菌やダニなどを繊維から吹き飛ばすことが可能。同時に、ににおいのもとは水蒸気の熱とともに気化するので、Tシャツを清潔に保てます」(小石川さん)
スタイリスト・アシスタント直伝!
「上手なスチーマーの使い方」
□強いシワには裏からあてる
「なかなかとれない、手ごわいシワがついてしまったときは、Tシャツの内側からスチーマーをあててみて。生地表面の毛並みをキープしつつシワをしっかりのばせるので、Tシャツ本来の風合いを損ないません」(赤津向日葵さん/アシスタント)
□スチームの水は必ず水道水で
「市販の飲料水にはミネラル成分が多く含まれているので、スチーマーの故障につながる恐れが。さらに成分が白い粉となってTシャツに付着してしまうこともあるので、必ず水道水を使っています」(仲田千咲さん/アシスタント)
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【取材した方々】
とみおかクリーニング:小石川良美さん
創業70年「とみおかクリーニング」ブランドマネジャー。ベテランの職人が、布団から着物まで、あらゆる製品のクリーニングを行う。
OKULAB:永松修平さん
洗濯機のエンジニアとして長年クリーニング業界をけん引。コインランドリー“Baluko Laundry Place”、洗濯代行“Laundry Out”を経営。
リネット:近藤高史さん
12年以上のクリーニング現場経験者。集荷から配達まで行う“自宅にいたままクリーニング「リネット」”の品質責任者を務める。
スタイリスト:アシスタント:仲田千咲さん
スタイリストアシスタント:赤津向日葵さん