もっとも身近な存在だからこそ、「白と黒」のアイテムはひとつずつこだわって選びたいもの。日々多くの服にふれるGISELeのスタイリストの心を奪った、とっておきの「白黒名品」を一挙公開。 ※価格表示のないものはすべて私物です。
【CONTENTS】
1.スタイリスト私的「必要不可欠な黒」
2.プロ視点で「どんな用事にも合う」1軍バッグ
3.「いつもと違う」白と黒
4.「ひとつだけでいい」モノトーンアイテム
5.オシャレ好きたちが愛用する「白と黒」の名品
6.「白よりもメリット多く着回せる」黒シャツ
1.
スタイリスト私的「必要不可欠な黒」
毎号リースしてしまう・リアルに使い続けているなど、数々のアイテムを手にしてきたスタイリストがわざわざとっておきたくなる「特別な黒」とは? プロをうならせた、鉄板の黒アイテムは必見。
【STYLIST MEMBERS】
(渡邊恵子さん) 大人のリラックススタイルが人気。実用性とスタイルアップを兼ねたアイテム選びに支持が集まる。 (樋口かほりさん)ベーシックでありながら、そのシルエット選びが絶妙と話題。ちょうどいい大人の甘さのさじ加減にも技が光る。 (岩田槙子さん)女性らしさが引き立つシルエットや服選びに定評あり。トレンドをうまく落としこむバランスに長けている。
(塚田綾子さん)小物企画を担当することも多く、シンプルな装いに素材や色づかいで遊びを効かせる提案が得意。 (船戸唯さん)メンズライクなムードを、女性らしくとり入れた装いが人気。サイズ感にこだわったアイテム選びにも注目。 (玉木穂香さん)シューズ企画を担当することも多く、足元まで考えられたスタイリングの提案はピカイチ。
THE SHINZONE
「開きすぎずつまりすぎない丸首」

ニット 19,800円/THE SHINZONE(Shinzone 表参道本店) 「リラクシーなシルエットながら、品を保てるリブ編み生地。1枚でも、レイヤードして着ても首元が美しく見えるネックのつまり具合も絶妙です」(岩田さん)
NEAT
「+Tシャツもさまになる美シルエット」

スラックスパンツ 30,800円/NEAT(にしのや) 「メンズブランドらしいざらっとした風合いが好きなところのひとつ。ゆとりのある太ももから、ふくらはぎにかけて細くなるラインを描き、脚長効果まで見込めます」(渡邉さん)
Fruit of the Loom
「背中のロゴがニクいポイント」

スウェット 7,150円/フルーツオブザルーム(FTLジャパン) 「中にロンTを仕込むことを前提に、スウェットはゆとりのある大きめサイズがマスト。これは背中の中央にあるフルーツロゴも惹かれたポイントです」(出口さん)
ENFÖLD
「きちんととモードを両立できる」

ジャケット 143,000円/ENFÖLD 「一見正統派ですが、なだらかな肩のラインやクリーンな白の折り返しなど、細部が光る1枚。ALL黒スタイルに、この折り返しがあるだけで一気に洗練された印象に」(樋口さん)
ANTHOLOGY
「くたっとした黒だからかぶりやすい」

キャップ 8,250円/ANTHOLOGY(ジャック・オブ・オール・トレーズ プレスルーム) 「ハズし役として手軽に使えるキャップ。いい意味でロゴの主張が少なくフラットな形だから、どんな格好にもなじみやすい」(出口さん)
Cartier
「手元に品格を宿すあせない定番」

腕時計 327,800円/江口洋品店・江口時計店 松濤 「上質なレザーとゴールドが風格ある面持ちのカルティエのウォッチ。ヴィンテージならではの風合いで、カジュアルな服装にも女性らしさをプラスできます」(渡邉さん)
進化した「究極のベーシックT」
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2.
プロ視点で「どんな用事にも合う」1軍バッグ
日々、多くのバッグに触れるGISELeスタイリストたちの審美眼にかなうものってどんなもの?自分的ルールに基づいた選びのポイントや愛用の理由を聞き込み取材。 ※( )内の数字はサイズで縦×横×マチ、単位はcmです。
【スタイリスト・塚田綾子さん】
大人も試したくなる個性と遊びのあるアイテム選びを得意とし、デニム軸のカジュアルスタイルが人気。辛口なテンションが気分の今季は、凜としたイメージの服を多めにセレクト。

【SELECT RULE】
□「コンパクトに持てるミニ志向」 □「ファスナーなし、あっても閉めない」
「基本的には小さめ、かつファスナーがないものが好き。ふだんは、リップとお財布、カードくらいしか持ち歩かないのでLASTFRAMEのようなものにポイポイ詰めて持ち歩いています。毎年、配色が変わるマルチカラーなのが集めたくなる理由。伸縮性があるので、エコバッグとしても使っています。
VASICのバッグは、肩にかけたときに脇にぴったりおさまり、PCを入れても下に重心がいかず使い勝手がいいので仕事の日に重宝しています」(スタイリスト・塚田綾子さん)
【スタイリスト・樋口かほりさん】
毎号表紙も担当するGISELeスタイリスト。大人に似合うカジュアルをモットーに、リアリティのあるアイテム選びの提案と肩の力を抜いて着られる、シンプルカジュアルなスタイリングは毎号多くの反響が。

【SELECT RULE】
□何にでも合う黒か白 □メインもサブも担うトートを併用
「バッグは、どんな服にも合う「黒か白」の少数精鋭。どんなスタイルにもどちらかが必ずハマるのでよく似たフォルムで2色をそろえることも。ミニマルなデザインで、ビーサンを合わせたラフな服にもきちんと感が出て振り幅が広い。仕事の日は、いろいろな古着や雑貨屋さんで調達して集めたトートと併用して使っていて、コーディネートルームからのちょっとくらいの外出なら、目的に合わせてどちらかだけを持って出かけたりしています」(スタイリスト・樋口かほりさん)
吉田カバンとのコラボレーションにより生まれた名作、通称「青山バッグ」はコムデギャルソンの青山店でしか購入できないアイテム。職人がひとつずつ丁寧に生産するため、量産品にはない独特の味わいがでてくる名作。
【スタイリスト・出口奈津子さん】
ほんのりキレイめな印象もただよう、好感度の高いカジュアルスタイルを提案。私服は、ほどよく力の抜けたパンツスタイルが多いからこそ、スカートやジャケット選びの着眼点にはぜひ注目を。

【SELECT RULE】
□「とことん使い込んで味を出す」 □「肩こりしない小さめ&軽め」
「職業柄、重い荷物を持つことが多いのでバッグはミニでライトなものを愛用しています。シンプルなのにふつうじゃない見た目が好きで、ずっと偏愛しているAeta。このミニボストンは使い込むうちにシボ感がどんどん濃くなり、くたっとしてきました。
手帳と財布を入れてちょうどぴったりになるサイズ感で、プライベートな日にも出番多め。ミニマムだからいつものカジュアルな服にも浮かずにラフなスタイルの洗練度を高めてくれます」(スタイリスト・出口奈津子さん)
「薄型なのに」おさまりがいい

黒ショルダーバッグ(18.5×16×6.5) 24,200円/PIENI×Graphpaper(グラフペーパー 東京) 「PIENI×Graphpaperの別注。サイドのデザインが特徴的でシンプルな黒にもほどよい遊びが足せる。中がスエード地になっていて汚れにくいのもうれしいポイント」(スタイリスト・渡邉恵子さん)
「新品なのに」ヴィンテージ風

ショルダーバッグ(20×27×7) 50,600円/ザ シンゾーン(Shinzone ルミネ新宿店) 「シックなレザーも、金具や表面に味わいが出て、まっさらなのに使いこまれたような、熟練された見た目がまさにドンピシャ。ストラップのアジャスターも細かく調整可能なのがいい」(スタイリスト・船戸唯さん)
「黒なのに」地味じゃない

黒スカラップバッグ(10.5×24.5×6) 17,600円/TSURU By MARIKO OIKAWA 端正な見た目をウェービーに縁取り。「黒のバーハンドルで、シンプルなのに美術品のようなたたずまいが唯一無二。肩にかけたときのハンドルが服のデザインの一部になって着こなしにおもしろみが足せそう」(スタイリスト・出口奈津子さん)
「上質なのに」ロープライス

黒ボストンバッグ(30×34×15) 8,580円/レイ ビームス(レイ ビームス 新宿) 「包容力のある台形ボストンバッグ。端正なフォルムと相まって重さが出やすいから、春夏の軽装に合わせてバランスを調整するのがちょうどいい」(スタイリスト・出口奈津子さん)
ナイロンなのに品がいい

ブラックナイロンバッグ(16×25×5) 19,800円/アンドミューク(アマン) ふっくら軽量の異素材MIX。「肩がこらない軽さと、ナイロン×レザーのほかにないムードに惹かれて購入。コンパクトに肩からかけられて水濡れも気にならないので、アウトドアの日にも使えて便利」(スタイリスト・塚田綾子さん)
「使いやすいのに」ありきたりじゃない

白バッグ 53,900円/VASIC、黒バッグ 92,400円/MAISON VASIC(ともにヴァジックジャパン) オンに適した容量と機能性をそなえながら、ちゃんと個性もあるところが選ぶ理由。キレイめベーシックな格好に、何かワンポイント足したいときに手にとることも多いです(スタイリスト・岩田槙子さん)
3.
「いつもと違う」白と黒でアップデート
ベーシックな色=白と黒やデニムなどの定番アイテムこそ、シーズンの立ち上がりとともにアップデートしたい。春夏の服をひととおり見た、スタイリストたちの目に留まったアイテムは?
DOT PATTERN
「久しぶりになつかしい柄」

スカート 34,100円/RIKO(RIKO Tokyo) 「これ1つで主役をはれるドット柄のスカート。レトロなのにどこかモードにも見える立体的なシルエットで、ラフなビッグTとフラットシューズを合わせて着たいです」(渡邉さん)
LEATHER BUSTIER
「アクセ感覚で使いたい辛口なレザー」

ビスチェ 34,980円/ユナイテッドアローズ(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店) 「ジャケットやパンツで取り入れることが多かったレザーをビスチェでも。フレアな形で甘口派もトライしやすいはず」(樋口さん)
SHEER JACKET
「アウターで透けに挑戦」

ジャケット 49,500円/GALERIE VIE(ギャルリー・ヴィー 丸の内店) 「手軽に季節感を足せるシアー素材を、アウターで楽しむのも新鮮。羽織りとしてはもちろん、ボタンを閉めてトップスとしても使いたい」(岩田さん)
NYLON BLOUSON
「大人が試せるスポーティ」

〈右〉バイカラーナイロンブルゾン 9,990円/Reebok 〈左〉モッズブルゾン 69,300円/ロンハーマン 「今季豊作のナイロンブルゾンは、オーバーサイズかつ辛口な黒でとことんスポーティに。キレイめなスカートやワンピースに合わせて、足元はスニーカーという鉄板スタイルも今年らしい印象に」(出口さん)
KNIT PANTS
「メリハリがつくニットパンツ」

ニットパンツ 5,990円/Gap 「旬のバイカーパンツのように使えるニットパンツ。なめらかな肌ざわりと上品な起毛感で日常づかいもしやすい。シャツと合わせるだけで、適度なハズし役になってくれそう」(船戸さん)
LACE MATERIAL
「味わいのあるレース素材をON」

レースキャミソール 16,500円、スカート 26,400円/ともにHtage(Ungrid) 「この春デビューした『Htage』のレースアイテムは、インド製コットンを繊細に編んだヴィンテージライクな風合いが魅力」(塚田さん)
TRENCH COAT
「1枚で着たい白のトレンチ」

コート 118,800円/イレニサ 「好感度はそのままに、目新しさのある白のトレンチ。バサッと着られるドライな質感と、フロントの大きなポケットがメンズっぽくてお気に入り。コートをメインにワンピ風にも着てみたい」(玉木さん)