「服を生かすためにあえて血色をなくすことも」
 
「ヘアメイクの現場では、シェーディングやハイライトで骨格を整えてから、企画のテーマや着用する服に応じて女性像やストーリーを想像し、何色のチークを合わせるかを考えます。私にとって、チークはリップと同じようなもの。一点投入で全体のムードを変えるパワフルなものだととらえているので、服によってはチークレスメイクを選択することも。
 
ベージュのワントーンなど、ミニマムな印象の装いのときはとくに、メイクの色が主張すると、服の見え方を妨げてしまう場合もあります。肌の土台をマットにつくってから、光沢だけを足せるベージュ系チークをさっと塗布するのが今の気分です」(小澤さん)